2011年11月25日金曜日

ドイツいじめ

孝子様、「言いたい放談」拝見しました。全く同感です。

ドイツ人にとって「あんただけには言われたくない」と言いたくなるのが英国の論調です。英誌、エコノミストあたりでもECBによるユーロ共通債にドイツが反対姿勢を示している事に対して、「ドイツ厳格主義が欧州統合を潰してしまう」と批判しています。一体自国の都合でユーロに参加さえしていない英国に欧州統合に向けあらゆる努力をしてきているドイツを批判する資格があるのかと。ここで ECBが安易に財務問題を抱える国に共通の資金を大量につぎ込む事になれば、そういった国は本来財政規律を厳格化して、自らが「自律と自立」に向かう様な努力をすべきであるところ、これを怠ってますます事態を悪化させるのは眼に見えています。

そもそもドイツは落日の英国と違って、経済力と技術力、市場の大きさと成熟度では欧州域内では圧倒的です。これが現在のギリシャ、スペイン、イタリア問題で象徴される財政危機にあたってのドイツの存在感に出ています。そのドイツの圧倒的な国力をもたらす源泉には日本と共通するものがあります。「勤勉、努力、向上心」というものを基礎に、「誠実、正直、几帳面」という国民性、何よりも「自然に親しみ、身の丈にあった暮らし」というものがあります。もうひとつは先日のブータン国王の国会での演説の中にもあった「規律」、これこそが両国に共通するものでもあります。ドイツもこの規律を重視するからこそ、それに対して厳格な姿勢でのぞむのです。

また、日独両国は英米のいわゆるアングロサクソン系と違い、決して「カジノ資本主義」には走らないという点でも共通です。英国はご存知の通り、今や自動車も家電製品もIT機器も外資は別として自国では全く作れない技術力なき後進国です。国民が勤勉ではなくなると経済が低迷し、財政悪化につながっているという基本構造ではイギリスもギリシャと何ら変わりません。財政悪化の結果、過度の民営化によってロンドンは観光客にとっても一目で判る様な情けない姿となっているのです。例えば、旧ロンドン市庁舎を日本の不動産業者に売却した為に議事堂対岸には景観を損なう醜く巨大な観覧車の塔が設置されて遊園地化し、バッキンガム宮殿が今やロイヤルグッズを販売する土産物屋化し、ロンドン市内西部にできた欧州最大のショッピングモールの客の大半は中東系で埋め尽くされているという状態です。

先日、米国の大手銀行のセミナーでエコノミストの人が「ギリシャでは 58歳で年金がもらえ(55歳とも言われている)、富裕層は脱税に走り、政府は財政数字をごまかす」「そこまでいい加減であればギリシャは自業自得、救済してもらうならばその見返りに独仏には彼らの休暇先として人気のクレタ島あたりを差し出せ」などとの金融界での冗談話を紹介していましたが、笑い話ながらもついつい頷いてしまいました。

これが企業であれば倒産と言う事ですから、どこかの企業に合併されるか吸収されてしまうという事につながります。何故、国家であれば生き残る事が出来るのであろうかと。実際に敗戦国であるドイツや日本などは領土の一部を奪い取られているではないですか。まずは独立主権国家であれば、国民に負担を強いて財政規律を立て直す事が先決であり、そういう努力を政府がリーダーシップで示していくのがごく当たり前の話です。あの金融危機の際の韓国で国民が自主的に金の製品を拠出したなどという精神は全くないのです。

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